永遠の泉

ミチルが永遠の泉を見つけるまでの恋愛遍歴と現在のラブストーリー

ひとつの関係が終わるとき

今日は元カノ、リサからLINEが入った。


別れのLINEだった。


数週間前

リサからわたしへ

「もうミチルから捨ててほしい」

という内容のLINEが入り


それに対して真面目に、応えた。


捨ててほしいなんて、最後まで自分が良い子なりたいのだなと、意地悪な私はそう思ってしまった。



私は捨てられる恋なんて、まっぴらだ。



とんでもなく都合の良いことに

泉に会ってしまったタイミングだったから余計に別れを決断できた。



リサとは

一年余り宙ぶらりんで

付き合っているわけではないけれど

ほぼ付き合っているのと同じことをしていた。




潮時だった。


今日届いたLINEは


リサの、そんな「捨ててほしい」LINEに対して



私は別れた方がいいと思っているがどう思う?



と書いたLINEへのリサからの最後の返信だった。



リサとはもともと今日会う約束があったが


体調が悪い家族がいて

家から出れないと伝えたので



別れは全てLINE越しになった。


私の家から車で40分ほどの距離に住むリサだが


最後のLINEを読んだ後


書いてある通り玄関のドアを開くと


ドアノブに差し入れのイチゴと


チョコレートがたくさん入ったスーパーの袋がかかっていた。


チョコレートは私が医者から止められているのを覚えてなかったのだろうか。


最後までリサとは噛み合ってなかったな…


とおもいつつ


少し笑いが出たあと涙になった。


そのあと急に、リサを愛おしく思えてきた。リサを愛おしく思えたのはこれが初めてだった。




リサは尽くす女だった。



だが私はリサと会っても嬉しいとは思ったことがほとんどなかった。


出会いからして状況が悪く


そこが起点となって


わたしはリサのことで2年間混乱した。


私は混乱の中自分でも良く頑張ったと思う。


さまざまな出来事へのありがとうという気持ちしか今はないが、当時はとても心が苦しかった。


リサなりに一生懸命だったのも分かっていたが


私は最初から好きではなかったのかもしれない。


リサがいなくなる恐れ、


他のビアンに取られて自分が負ける恐れ


セックスできる関係…


が2年間もズルズル関係を引き延ばした。


女性とするセックスしか興味ない私だが



相手によって嬉しくない場合もあることを教えられたし


最近は性欲もわかなくなって


まだまだ若い私だが

もはや現役引退かとも思えた。


実は幸いにもというか


大人になって、セックスをする相手に事欠いたことがあまりなく


女性だけが対象となった6年前からは、 相手を変えても


性欲は確かにあったはずだった。


だがここへ来てリサとの関係が下火になると同時に


セックスも


お風呂に入ることと同じような感覚になった。


気分が乗らなくてもするものと


同じになったのだった。



それが


泉との関係がスタートしたのが最近で


しっかりと私にも性欲があったこと確認することになるのだが、


それはまた今度書こうと思う。



この結末に


リサも納得したようだった。


もちろんリサは泉の存在などまだ知る由もなく


イチゴをドアノブにかけるだけで済んで良かったと


ホッと胸を撫で下ろした。


リサは良い子だった。




ミチル